藤原遥香(ふじわらはるか)さんといえば、きれいな高音域が安定して出る劇団四季の俳優さんです。
『オペラ座の怪人』のクリスティーヌや『美女と野獣の』ベルを演じ、現在は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で活躍しています。
この藤原遥香さん、ティーンエイジャーの頃にとても苦労したのをご存じですか?
この記事では、藤原遥香さんの劇団四季での経歴やプロフィール、ティーンエイジャー時代の苦労話などを深堀していきます。
藤原遥香さんの魅力が詰まっていますので、ぜひご一読ください!
藤原遥香の劇団四季の経歴は?過去出演作や評判をご紹介
藤原遥香さんは、2019年に劇団四季研究所に入所しました。
劇団四季の初舞台は、2021年2月の『オペラ座の怪人』アンサンブル2枠、ファルマン婦人として台詞がある役でした。
以下が、藤原遥香さんが2025年4月までに劇団四季で出演した演目になります。
- オペラ座の怪人:アンサンブル2枠/クリスティーヌ・ダーエ役
- アナと雪の女王:アンサンブル5枠
- 美女と野獣:ベル役
- バック・トゥ・ザ・フューチャー:アンサンブル1枠
出演は4作品ですが、スケジュールを見るとかなりハードなんですよ。
2024年4月~7月は『オペラ座の怪人』でクリスティーヌ役を演じ、その後12月中旬に『美女と野獣』のベル役をデビューしています。
主役が立て続けですね。
そのままベル役で安定かと思いきや、なんと2025年1月中旬で一度『美女と野獣』から姿を消して、次に舞台に現れたのは、なんと4月の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のアンサンブル!
『美女と野獣』のベル役は、たったの1か月間だったのですよ。
主役だから大量の台詞を覚えるなどお稽古が大変だったろうに、1ヶ月で切り上げて、2月からは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のお稽古に入るなんて、想像するだけでも大変です。
私だったら頭がパンクしますし、精神的にも追い詰められてしまいます。
そんな藤原遥香さんの評判は、特に高音域がきれいで安定と高評価、喜怒哀楽がはっきりしているなど感情表現がうまい、です。
藤原遥香さんのクリスティーヌを初めて見ましたが、歌、踊り、芝居の三拍子揃ってて、素晴らしかった
X|もりまろん|2023.4.07
藤原遥香さんのクリスティーヌの美しい歌声素晴らしかった
X|*エミリ*|2024.5.18
特にベルの藤原遥香さん。たぶんもっと声量のある人とか音域広い人はいるんだろうけど感情の表現力がすごくて。
X|しゅポ|2025.1.3
藤原遥香さん、何度もクリスティーヌで見ているから始まってしばらくは不思議な感じで。黄色のドレスが素敵な表情豊かなベルでした
X|隆景|2024.12.28
美女と野獣は1カ月間だけの出演だったので、細かい演技や台詞回しは今後もっと良くなるでしょう、というような期待を込めたコメントも多かったです。
役は長くやるほどブラッシュアップできて自分のものにできますからね。
1ヶ月の短期間だと、なかなか自分の役を掴みにくいのでしょう。
きっとまた近いうちに藤原遥香ベルに会えそうな気がします。
藤原遥香(劇団四季)の年齢などプロフィールは?
藤原遥香さんの誕生日はご本人のSNSによると、9月11日生まれです。
生まれた年は不明ですが、劇団四季に入所した2019年が大学3年生だったので、ストレートで大学に入学したと想定すると、1999年生まれになります。
2025年4月現在では、26歳ということになりますね。
藤原遥香さんの出生地はマレーシアです。
転勤族のお父様の都合で幼少期をマレーシアで、小学校1年生~中学1年生の最後までをアメリカテキサス州で過ごしています。
中学校は現地のDr.Rodney D.Cathey Middle Schoolに通われていたので、英語も堪能なのでしょうね。
そのような中、お母様の「自分を見失わないよう、どの国でも通用する表現を身につけてほしい」との願いから、3歳でバレエを始めています。
アメリカに行ってからはスクールに通って、ジャズダンスやヒップホップ、タップダンスと表現の幅を広げていきました。
「言葉に困らないように」と現地の学校や日本語学校に通わせるではなく、「どの国でも通用する表現を」と一歩先を考えたお母様は素晴らしいと思います。
帰国した中学2年生のころから、藤原遥香さんは自分のアイデンティティーに苦しみます。
「自分はこう思う」と主張する国・アメリカから「周りの空気を読む」日本に来たのですから、最初は馴染めなかったそうです。
また、自分の言いたいことを日本語でうまく表現できなかったことも苦しみの一つで、「ここに自分の居場所はない」と、アメリカに帰りたいとばかり思っていたといいます。
私は英語が話せないのに、仕事で自分以外が外国人、という期間が少しありました。
自分の思っていることがうまく言葉にできないまま、会話が進んでしまうストレス、言いたいことがうまく伝わらなくて「まぁ、いいや」と諦めることの虚しさを感じていました。
周りの主張の強さにも面食らったこともあります。
藤原遥香さんの場合は、自己主張に慣れている国から来たのに、言葉がうまく出ず言いたいことも言えない、思っていることを言っても間違って捉えられてしまう、あるいは自己主張することが浮いてしまう、だったのでしょう。
10代前半の女の子にとっては、毎日が苦しかったでしょうね。
そのような苦しみから救ってくれたのが、舞台だったといいます。
バレエを続けながら地元の児童劇団に入り、数々の英語劇に出演しました。
そこで歌いながら踊れるミュージカルの楽しさを知ったそうです。
お母様の「どの国でも通用する表現を」との思いで始めたダンスが、ここで藤原遥香さんの力になったのですね。
普通に日本で暮らしていたら、味わうことのない苦しみを藤原遥香さんは経験しました。
そこで出会った舞台は、自分を解放できる場所としてかけがえのないものになっていたことでしょう。
舞台に立つ10代の藤原遥香さんの笑顔が目に浮かびます。
藤原遥香が劇団四季を目指すきっかけは
劇団四季の『コーラスライン』が、藤原遥香さんの劇団四季を目指すきっかけとなりました。
高校生の時に、お母様と一緒にみた劇団四季京都公演の『コーラスライン』で、日本語の美しさや繊細さに驚いたそうです。
日本語だからこそ伝わるニュアンスがあるんだ、と気づいたとのことですが、それは英語圏で育った藤原遥香さんだからこそ、気づいた視点なのでしょうね。
当たり前に日本語がある私には、なかなか気づけないことです。
そしてその感動を胸に、藤原遥香さんは自分もこうやって歌ってみたいと劇団四季に入ることを夢に掲げ、本格的に声楽を習い始めました。
藤原遥香は劇団四季入団のために大阪大学を??
劇団四季に入ることを目標とした藤原遥香さんは、大阪大学人間科学部の英語コースに進学しました。
芸術系の大学に進学しなかったのは、
- 本当に自分が俳優になれるかと不安があった
- 芸事だけでなく、いろいろと視野を広げて知識を身につけたい
という理由だったそうです。
とても堅実な考え方だと思います。
しかし劇団四季への思いは募り、声楽の先生に背中を押され、2019年に劇団四季研究所のオーディションに応募しました。
結果は見事、1回合格!
以来、大学を休学しているとのことですが、卒業したかどうかは不明です。
大阪大学で認められている休学期間は、通算で4年間です。
2020年から休学していたとしても、もうすでに4年間の期間を過ぎてしまいましたよね。
2023年2月時点では、まだ休学しているとの情報が大阪大学のNewsLetterに載っていました。
2024年は『オペラ座の怪人』のクリスティーヌ役、『美女と野獣』のベル役と忙しかったので、学校には通えなかったのではないかな?と推測します。
大学を卒業できたかどうかは別としても、大学での社会学や心理学の学びや、大学で得た友人はかけがえのない財産となっているようです。
そして何よりも、自分がやりたいと思っていた夢を手にしたことが、人生において何よりも貴重なのではないでしょうか。
藤原遥香は劇団四季で輝いている!過去を乗り越えた彼女は強い!
藤原遥香さんは子供の頃の海外生活により、自分のアイデンティティーを見失いかけ、苦しいティーンエイジャー時代を過ごした時期がありました。
それを救ってくれたのが、舞台。
そしてさらに劇団四季で、日本語の美しさや繊細さを知ったのです。
自分を解放できる場所であり、自分を高めてくれるのが劇団四季の舞台ということもあり、藤原遥香さんは今後も劇団四季でさまざまな輝きを見せてくれることでしょう。
少しハードワークなところが気になりますが、体を壊すことなく、それでも多くの舞台の上で彼女の姿を見られることを期待して、応援していきましょう!
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